神奈川県立博物館は現在どこ?名称変更の経緯と2館の違いを徹底解説【2026年最新】
「神奈川県立博物館」と検索すると、横浜市中区にある神奈川県立歴史博物館と、小田原市にある神奈川県立生命の星・地球博物館が見つかります。どちらも神奈川県立の博物館ですが、現在は別々の施設として運営されており、展示の対象も異なります。
その理由は、1967年(昭和42年)に開館した神奈川県立博物館の歴史にあります。1995年(平成7年)、人文系と自然史系の部門が再編され、横浜の施設は神奈川県立歴史博物館へ、自然史部門は小田原市の神奈川県立生命の星・地球博物館へと発展しました。さらに2026年10月17日には、横浜の神奈川県立歴史博物館が設備改修工事を終えて再開館しています。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 現在の名称:横浜の旧・神奈川県立博物館は、現在の神奈川県立歴史博物館にあたる。
- 名称変更の経緯:1967年に総合博物館として開館し、1995年に人文系と自然史系が分離・再編された。
- 2館の違い:横浜は神奈川の歴史・文化、小田原は地球・生命・自然史が中心。目的に合わせて選ぶことが大切。
【結論】「神奈川県立博物館」は現在の神奈川県立歴史博物館を指すのか?
基本的には、1967年に開館した旧・神奈川県立博物館の沿革を調べている場合、現在の神奈川県立歴史博物館がその歴史を引き継ぐ施設にあたります。ただし、旧館の自然史部門も独立して現在まで続いているため、「神奈川県立博物館」という言葉だけでは、調べたい施設を特定できない場合があります。
現在の正式名称と所在地を整理すると、次のとおりです。
- 神奈川県立歴史博物館:神奈川県横浜市中区南仲通5-60。神奈川の歴史、文化、考古資料、美術資料などを扱う。
- 神奈川県立生命の星・地球博物館:神奈川県小田原市入生田。地球の歴史、化石、生物、岩石、鉱物などの自然史資料を扱う。
神奈川県立歴史博物館の公式沿革では、1967年に開館した神奈川県立博物館を前身とし、1995年に現在の名称へ移行した経緯が説明されています。一方、生命の星・地球博物館の公式沿革にも、旧・神奈川県立博物館の自然史部門が独立して誕生したことが記されています。
つまり、1995年に旧館が消滅して無関係な2館が新設されたわけではありません。従来の総合博物館を再編し、人文系の歴史博物館と自然史系の博物館に役割を分けた、という理解が実態に近いものです。

【名称変更の経緯】1967年の開館から1995年の再編までを年表で整理
神奈川県立博物館の歴史を理解するには、博物館としての歩みと、建物そのものの歴史を分けて見る必要があります。横浜の歴史博物館は、明治時代の銀行建築を活用している点でも特徴的です。
神奈川県立歴史博物館の公式沿革や50周年記念資料、生命の星・地球博物館の公式概要をもとに、主な出来事をまとめました。
| 年月 | 出来事 | 現在との関係 |
|---|---|---|
| 1904年7月 | 横浜正金銀行本店本館が竣工 | 現在の歴史博物館の旧館部分となる建物 |
| 1923年9月 | 関東大震災で建物が被災 | 屋上ドームや内部が焼失し、その後復旧工事が行われた |
| 1967年3月20日 | 神奈川県立博物館が開館 | 人文系・自然系の両分野を扱う総合博物館として出発 |
| 1969年3月 | 旧横浜正金銀行本店本館が国の重要文化財に指定 | 博物館の建築的価値を示す節目 |
| 1986年12月 | 博物館の再編整備が決定 | 専門分野ごとの施設整備へ向けた計画が進む |
| 1995年 | 人文系と自然史系の再編・分離 | 横浜は神奈川県立歴史博物館、小田原は生命の星・地球博物館として発展 |
| 2018年4月 | 改修を経て歴史博物館が再開館 | 過去の設備改修による休館から再開 |
| 2025年1月 | 設備改修工事のため歴史博物館が休館 | 次の大規模な改修期間に入る |
| 2026年10月17日 | 神奈川県立歴史博物館が再開館 | 展示環境などを更新して公開を再開 |
この年表で重要なのは、1967年と1995年の意味が異なる点です。1967年は総合博物館としての開館、1995年は人文系と自然史系の専門性を明確にした再編の節目にあたります。
また、横浜の建物は1904年に横浜正金銀行本店として建てられました。関東大震災後の復旧を経て、1967年の博物館への転用時には屋上ドームも復元されています。旧館部分は国の重要文化財に指定され、1995年には旧横浜正金銀行本店本館が国の史跡にも指定されました。
したがって、神奈川県立歴史博物館は展示資料だけでなく、横浜の近代建築や金融・貿易の歴史を伝える建物そのものにも価値があります。
【2館を徹底比較】歴史博物館と生命の星・地球博物館の違い
2館は同じ県立博物館の歴史を共有していますが、現在の役割は明確に異なります。行き先を決める際は、施設の名称よりも「何を学びたいか」を基準にするのがおすすめです。
神奈川県立歴史博物館は、人間が築いてきた歴史や文化を知る場所。一方、神奈川県立生命の星・地球博物館は、地球や生命の成り立ち、自然界の多様性を知る場所です。
| 比較項目 | 神奈川県立歴史博物館 | 神奈川県立生命の星・地球博物館 |
|---|---|---|
| 所在地 | 横浜市中区南仲通 | 小田原市入生田 |
| 現在の主な分野 | 歴史・文化・考古・美術など | 地球科学・古生物学・生物学などの自然史 |
| 展示の主な対象 | 神奈川の社会、暮らし、文化の変遷 | 地球の歴史、化石、生物、岩石、鉱物など |
| 前身との関係 | 旧・神奈川県立博物館の人文系を引き継ぐ | 旧・神奈川県立博物館の自然史部門から独立 |
| 建物・施設の特徴 | 旧横浜正金銀行本店本館を活用した歴史的建築 | 自然史資料の収集・保管・研究・展示を担う専門施設 |
| 向いている人 | 地域史、横浜の近代史、文化財、歴史資料に関心がある人 | 恐竜や化石、生き物、地球科学、自然観察に関心がある人 |
横浜の歴史博物館では、古代・中世・近世・近代・現代・民俗といった切り口から、神奈川の歴史や文化をたどれます。古文書や絵画、地図、浮世絵など、人間の営みを記録した資料が中心です。
生命の星・地球博物館では、地球が約46億年にわたって歩んできた歴史や、そこに生まれた生命の多様性を学べます。公式の施設概要では、自然史資料の収集・保管、調査研究、展示、教育普及活動が館の主要な役割として示されています。
この違いは、単に展示室の内容が違うというだけではありません。前者は地域社会と人間の歴史を、後者は自然界の成り立ちと変化を、資料に基づいて研究・発信する施設です。両館を訪れると、神奈川県の文化史と自然史を異なる角度から理解できます。

【なぜ自然史分野は独立した?】1995年の再編に見る専門博物館の役割
神奈川県立博物館の自然史部門が独立した背景には、総合博物館から、分野ごとの機能を強化する体制への転換がありました。
生命の星・地球博物館の公式沿革によると、1986年12月に博物館の再編整備が決定し、1988年7月には小田原市入生田に自然系博物館を建設する方針が決まりました。その後、整備計画の策定や建設準備を経て、1995年に新しい博物館が開館しています。
この準備期間は、単なる移転作業ではありませんでした。自然史博物館を新設するには、資料の収集・保管方法、研究体制、展示の構成、学校教育や生涯学習への支援などを整える必要があります。生命の星・地球博物館の公式年報も、再編が長期的な準備を伴う事業だったことを記録しています。
自然史資料は、展示ケースに並べるだけで価値が生まれるわけではありません。標本の適切な保存、分類や比較を通じた研究、地域の自然環境の調査、研究成果の公開がそろって初めて、博物館の資料として次世代へ引き継がれます。
こうした機能を独立した施設に集約することで、自然史分野の研究や資料管理、教育普及を専門的に進めやすくなります。一方、横浜側は歴史・文化資料に重点を置き、地域の歴史を深く掘り下げる役割を担うようになりました。
ここで注意したいのは、自然史部門の独立を「旧館がなくなった」「自然史の展示が廃止された」と解釈しないことです。実際には、自然史分野が別の専門施設として発展し、旧館の人文系部門も歴史博物館として継承されたのです。
【2026年最新情報】横浜の歴史博物館は再開館、小田原の地球博物館との巡り方
2026年の最新情報として押さえておきたいのが、神奈川県立歴史博物館の再開館です。同館は設備改修工事のため休館していましたが、公式発表によると、2026年10月17日に再開館しました。2026年10月25日現在、再開館後の展示を見学できる時期に入っています。
改修では、展示室の照明のLED化、展示ケースのガラスに反射を抑えるフィルムの設置、新しい展示台の導入、エレベーターの更新などが行われました。再開館後は、展示資料を見やすくするための環境整備も見どころです。
再開館後最初の特別展は「入門!神奈川県立歴史博物館―県博の守り伝えていくコレクション―」で、会期は2026年10月17日から12月13日まで。館のコレクションを通じて、神奈川にゆかりのある資料を知る機会となっています。また、常設展示室内では、浮世絵や工芸品に描かれた人力車を取り上げるトピック展示も開催されています。
神奈川県立歴史博物館の基本情報は次のとおりです。
- 所在地:神奈川県横浜市中区南仲通5-60
- 開館時間:9時30分~17時(入館は16時30分まで)
- 主なアクセス:みなとみらい線・馬車道駅から徒歩約1分、JR桜木町駅新南口から徒歩約5分、横浜市営地下鉄・関内駅から徒歩約5分
- 休館日:原則として月曜日。祝日などによる変更や臨時休館は公式案内で確認
一方、神奈川県立生命の星・地球博物館は小田原市入生田にあり、公式案内では開館時間を9時~16時30分、入館は16時までとしています。常設展の観覧料は、一般の20歳以上65歳未満が520円、15歳以上20歳未満・学生が300円、高校生・65歳以上が100円、中学生以下は無料です。特別展は別料金となる場合があります。
両館を同じ日に訪れる場合は、横浜と小田原の移動時間に加え、展示を見学する時間も確保する必要があります。歴史資料や建築をじっくり見たいなら横浜を中心に、化石や自然史資料に関心があるなら小田原を中心に計画すると、無理のない行程になります。

【神奈川県立博物館】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:神奈川県立博物館の現在の名称は何ですか?
A1:旧・神奈川県立博物館の人文系の流れを引き継ぐ施設は、現在の神奈川県立歴史博物館です。自然史部門は神奈川県立生命の星・地球博物館として独立しました。
Q2:神奈川県立歴史博物館と生命の星・地球博物館は同じ施設ですか?
A2:いいえ。どちらも旧・神奈川県立博物館の歴史につながる県立施設ですが、現在は別々の博物館です。横浜の歴史博物館は歴史・文化、小田原の生命の星・地球博物館は地球・生命・自然史を主な対象としています。
Q3:神奈川県立歴史博物館は2026年に再開館しましたか?
A3:はい。設備改修工事による休館を経て、2026年10月17日に再開館しました。特別展「入門!神奈川県立歴史博物館―県博の守り伝えていくコレクション―」は、2026年12月13日まで開催予定です。訪問前には公式の開館情報や展示案内を確認してください。
まとめ:今後も役立つ「名称」と「展示分野」の見分け方
神奈川県立博物館という名称を調べる際に大切なのは、1967年の開館時と、1995年の再編後を区別することです。1967年に横浜市中区で開館した総合博物館は、1995年に人文系と自然史系に分かれ、現在の神奈川県立歴史博物館と神奈川県立生命の星・地球博物館につながっています。
横浜の歴史的建築や神奈川の文化・歴史を知りたいなら神奈川県立歴史博物館、地球の歴史や化石、生物、自然科学を学びたいなら神奈川県立生命の星・地球博物館が適しています。施設名だけで判断せず、展示分野と所在地を確認することが、訪問先を間違えない最も確実な方法です。
【プロの結論】 2館の関係は「名称が似ている別々の施設」というだけでは説明しきれません。総合博物館として始まった県の文化・学術資産が、歴史・文化と自然史という専門分野に分かれて継承された結果です。2026年には横浜の歴史博物館が再開館し、改修後の展示環境で資料を見学できるようになりました。名称の変遷を知っておけば、神奈川県の歴史と自然を学ぶための施設選びが、より明確になります。 (出典: 神奈川 県立 博物館(Yahoo!ニュース))