れいわ新選組の外国人参政権は賛成?2026年公約と現在の立場を徹底解説
れいわ新選組は外国人参政権に賛成なのか。外国人の権利保障や「外国人市民代表者会議」の創設を掲げていることから、永住外国人に選挙権を認める政策を支持しているのではないか、と疑問を持つ人もいるでしょう。しかし、外国人の人権を守ること、自治体行政への参加を促すこと、選挙権を付与することは、それぞれ異なる政策です。
2026年の衆議院選挙に向けた公約では、外国人の権利保障を進める一方、「移民政策」には反対する立場も示されました。さらに、2026年8月6日には党名を「いのちの党」に変更したと発表し、現在の公式サイトも新名称を掲げています。旧党名である「れいわ新選組」の政策を調べる際は、2026年衆院選マニフェストと、現在引き継がれている基本政策を区別することが大切です。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:2026年の公約・基本政策では外国人の権利保障や自治体行政への参加を掲げているが、外国人への選挙権付与について明確な賛否は確認できない。
- 要点2:「外国人市民代表者会議」は行政に意見や提言を届ける仕組みであり、地方選挙の投票権とは異なる。
- 要点3:2026年のマニフェストは「移民政策」に反対する一方、外国人への差別や人権侵害をなくす政策を掲げている。両者は分けて判断する必要がある。
【結論】れいわ新選組は外国人参政権に賛成なのか
最初に結論を整理すると、れいわ新選組が外国人の権利保障や自治体行政への参加を支持していることは、公式政策から確認できます。一方、永住外国人に地方選挙の投票権を付与することについては、2026年衆院選マニフェストと基本政策に、賛成を明示した記述を確認できません。
したがって、「れいわ新選組は外国人参政権に賛成している」と断定するのも、「外国人参政権に反対している」と決めつけるのも、公開されている政策の記述だけでは適切ではありません。
混同されやすいのは、次の3つの政策です。
- 外国人の権利保障:国籍を理由とした差別や人権侵害をなくし、教育、労働、生活などに関する制度を改善する。
- 自治体行政への参加:外国人住民が地域の課題について意見を述べ、行政に提言できる仕組みを設ける。
- 外国人参政権:外国籍の住民に、地方議会議員や首長などを選ぶ選挙権を法律によって認める。
この3つは関連していますが、同じ意味ではありません。行政への意見表明を認めても、選挙で投票できるようになるわけではありません。また、外国人の人権を守る政策を掲げているからといって、選挙権の付与まで自動的に支持していることにはなりません。
なお、2026年8月6日、同党は「いのちの党」への党名変更を発表しました。現在の公式サイトでは、前身のれいわ新選組が2024年9月にまとめた基本政策をそのまま引き継いでいると説明しています。以下では、2026年衆院選マニフェストと、引き継がれている基本政策の内容を分けて確認します。

【2026年公約】外国人の権利保障と「移民政策反対」は両立するのか
2026年衆院選の公式マニフェストには、「移民政策」に反対する項目が設けられています。その一方、外国人を同じ人間として扱わず、権利を侵害する排外的な考え方とは一線を画すとしています。
この組み合わせを理解するには、外国人の受け入れを拡大する政策と、すでに日本で暮らしている外国人の権利を保障する政策を分けて考える必要があります。
2026年のマニフェストでは、外国人労働者の受け入れ拡大について、低賃金労働への依存や日本人労働者の賃金への影響を問題視しています。2018年の入管法改正への反対も取り上げ、外国人労働者の受け入れ方そのものを批判しています。
一方、差別や人権侵害への対応については、外国人の包括的な権利を規定する法律の制定や、入管施設での人権侵害の解消などを掲げています。外国人の権利を守ることと、外国人労働者の受け入れを拡大する政策に反対することを、別々の論点として扱っているのです。
基本政策では、さらに具体的な内容が示されています。
- 外国人の包括的な権利を規定する法律を制定する。
- 入管施設への収容に司法審査を導入し、収容期間に厳格な上限を設ける。
- 独立した難民認定委員会を設置し、難民認定業務を法務省・出入国在留管理庁から移管する。
- 外国人学校を教育費無償化の対象に加える。
- 外国人差別をなくすための法制度を整備する。
- 外国にルーツを持つ住民が自治体行政に参加できる仕組みをつくる。
これらは外国人の生活や権利、行政との関係に関する政策です。外国人に選挙権を付与するかどうかとは、法律上も政策上も別の問題です。
また、基本政策は前身のれいわ新選組が2024年9月にまとめたものを引き継いでいると、いのちの党の公式サイトが説明しています。2026年の選挙公約に記載された内容と、以前からの基本政策に記載された内容を一括して「2026年に新たに発表された公約」と扱わないことも、政策の経緯を理解するうえで重要です。
【仕組みを解説】外国人市民代表者会議は選挙権とは別物
れいわ新選組の基本政策で、外国人参政権と混同されやすいのが「外国人市民代表者会議」のような仕組みです。これは、外国にルーツを持つ住民が自治体行政に参加し、生活上の問題や地域の課題について意見を伝えられるようにする制度構想です。
具体的な参考例として知られるのが、川崎市の外国人市民代表者会議です。同市は1996年12月、外国人市民の市政参加を促進するため、条例に基づいてこの会議を設置しました。
川崎市の公式説明によると、代表者は公募を通じて選考され、任期は2年間です。日本国籍を持たない18歳以上で、川崎市に引き続き1年以上住民登録していることなどが応募資格となっています。会議は年8~9回開催され、外国人住民が地域で感じている課題などを調査・審議します。
会議で話し合った内容は年次報告として市長に提出されます。市長は報告を議会に伝え、公表するとともに、提言を尊重し、担当部局などを通じて施策に反映するよう取り組みます。川崎市によると、1996年度から2025年度までに提出された提言は、教育、情報、住宅、福祉、防災などに関する60件です。
ただし、代表者会議には、地方議会議員や首長を選挙で選ぶ権限はありません。代表者は外国人住民の公募・選考を通じて選ばれるのであって、外国人住民全員の投票によって議員を選ぶ制度でもありません。
つまり、外国人市民代表者会議は、住民の声を行政に届けるための参加・協議の仕組みです。れいわ新選組がこのような制度を提案していることは確認できますが、それを根拠に外国人への地方選挙権付与にも賛成していると判断することはできません。

【法律の現在地】地方参政権と国政選挙はどう違う?
外国人参政権をめぐる議論では、「国政選挙」と「地方選挙」を区別することが欠かせません。外国籍の住民が日本の地域社会で長く暮らしていても、現在の日本の選挙制度では、外国籍のまま国政選挙や地方選挙に投票することはできません。
一方、永住外国人への地方参政権については、国会や法律の専門家の間で、国政選挙とは異なる論点が議論されてきました。
最高裁判所は1995年2月28日の判決で、憲法上、外国人に地方選挙の選挙権が保障されているとはいえないと判断しました。その一方、永住者など、地域と特段に緊密な関係を持つ外国人に対して、法律によって地方選挙の選挙権を付与することは憲法上禁止されていない、という考え方も示しています。
この判決の意味は、「外国人には地方選挙権が憲法上保障されている」ということでも、「外国人に地方選挙権を付与することは憲法違反だ」ということでもありません。憲法が外国人にその権利を保障しているわけではないものの、立法による付与まで一律に禁止しているわけではない、という整理です。
国政選挙では、国民主権の原理との関係から、日本国籍を持つことが選挙権の前提となります。地方参政権については、永住外国人などに対象を限定した制度を法律で設けることが可能かどうかが、長年の政治的な争点となっています。
なお、外国人住民の意見を行政に反映する制度や、自治体が条例に基づいて実施する住民投票への参加も、法律上の選挙権とは別です。制度の名称に「市民参加」や「代表者」が含まれていても、それだけで公職選挙法上の投票権が与えられるわけではありません。
【公式資料で検証】政策の経緯と現在の立場を一覧
れいわ新選組の外国人政策を確認する際は、党の基本政策、2026年衆院選マニフェスト、法律上の制度を分けて比較すると、主張の範囲が明確になります。
| 時期・資料 | 確認できる内容 | 外国人参政権との関係 |
|---|---|---|
| 1995年2月28日・最高裁判決 | 外国人に地方選挙権が憲法上保障されるわけではない。一方、法律による付与は憲法上禁止されていないと判断。 | 地方参政権をめぐる憲法上の基本的な判断材料。 |
| 1996年12月・川崎市 | 外国人市民代表者会議を条例で設置し、行政への意見表明や提言を制度化。 | 行政参加の仕組みであり、選挙権の付与ではない。 |
| 2024年9月・前身政党の基本政策 | 外国人の包括的な権利保障、差別解消、外国人市民代表者会議のような制度の創設を掲げる。 | 外国人の権利保障と行政参加を支持。選挙権付与への明確な賛否は確認できない。 |
| 2026年衆院選マニフェスト | 「移民政策」に反対する一方、外国人への排外的な差別や権利侵害とは一線を画し、外国人の権利保障を掲げる。 | 受け入れ政策と人権保障に関する立場は確認できるが、選挙権付与の賛否とは別問題。 |
| 2026年8月6日以降 | 党名を「いのちの党」に変更したと発表。公式サイトは、前身政党の基本政策を引き継ぐと説明。 | 旧党名での公約と現在の基本政策を照合する際に考慮すべき経緯。 |
この比較から分かるのは、外国人の権利保障や行政参加については具体的な政策が示されている一方、外国人参政権そのものについては、賛成・反対を明確に示す記述が確認できないという点です。
2026年2月の衆院選に関連して、認定NPO法人難民支援協会も各政党の外国人政策を整理しています。同協会の公約比較では、れいわ新選組について外国人の包括的な権利保障や難民保護などの政策が紹介されていますが、外国人への選挙権付与について明確な賛否を示す政策は確認できません。
また、同協会が2026年1月に各党へ実施したアンケートでは、れいわ新選組は国籍や在留資格で差別せず、日本にいるすべての人の人権を尊重するべきだという考えに賛成しています。ただし、人権尊重への賛成回答は、外国人参政権への賛成回答と同義ではありません。

【評判が分かれる理由】外国人参政権の賛成・反対をどう比較する?
外国人政策をめぐる評価が分かれやすいのは、何を優先するかによって判断基準が異なるためです。外国人の人権保障、労働者の受け入れ、地域行政への参加、選挙権の付与は、互いに関係していても、別々に評価する必要があります。
外国人への地方参政権付与に賛成する側は、地域で長く生活し、税や社会保険料を負担し、自治体の政策によって生活に影響を受ける永住外国人の意見を、選挙を通じて行政に反映させるべきだと考えます。地域に根差した生活実態や、政治参加の機会を重視する立場です。
反対する側は、選挙権と国民主権の関係、地方自治の意思決定、国籍に基づく政治参加の範囲などを重視します。永住資格と国籍は異なるものであり、地方自治体の選挙であっても、投票権の付与には慎重であるべきだという考え方です。
どちらの立場を評価する場合も、外国人の人権を守ることへの賛否と、外国人に選挙権を認めることへの賛否を混同しないことが重要です。差別の解消や教育機会の保障に賛成していても、選挙権の付与には反対する立場はあり得ます。反対に、地方参政権を支持していても、外国人労働者の受け入れ拡大には慎重な立場を取ることも、論理的には両立します。
れいわ新選組の外国人政策を評価する際には、次の点を確認すると判断しやすくなります。
- 人権保障:外国人の差別解消や労働環境の改善、入管制度の見直しをどこまで支持するか。
- 移民・労働政策:外国人の受け入れ規模や制度設計、国内労働者の賃金への影響をどう考えるか。
- 行政参加:外国人住民が意見を述べる機会を、どのような制度で保障するか。
- 選挙権:永住外国人への地方選挙権付与について、明確な賛否や具体的な法案が示されているか。
特に最後の点は、公式政策の記載を直接確認する必要があります。「外国人の権利を守る」という表現だけを切り取って、外国人参政権への賛成を意味すると解釈するのは正確ではありません。
【れいわ新選組外国人参政権】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:れいわ新選組は外国人参政権に賛成なのですか?
A1:2026年衆院選マニフェストと基本政策では、外国人の権利保障や自治体行政への参加を支持しています。しかし、外国人への選挙権付与そのものについて、明確な賛否は確認できません。人権保障への賛成を、参政権への賛成と同一視することはできません。
Q2:「外国人市民代表者会議」ができると、外国人も地方選挙で投票できるのですか?
A2:いいえ。外国人市民代表者会議は、外国人住民の意見を行政に届けるための仕組みです。地方議会議員や首長を選ぶ選挙とは別の制度であり、会議の設置だけで外国人に選挙権が付与されることはありません。
Q3:永住外国人は日本の国政選挙や地方選挙で投票できますか?
A3:永住資格を持っていても、外国籍のままでは日本の国政選挙や地方選挙で投票できません。日本国籍を取得した場合は、法律で定められた年齢などの条件を満たせば選挙権を持ちます。外国人への地方選挙権付与については、最高裁判所が憲法上の保障は認めない一方、法律による付与は憲法上禁止されていないとの判断を示しています。
まとめ:今後の動向と失敗しないための判断基準
れいわ新選組の外国人政策を確認すると、外国人の権利保障、差別の解消、難民保護、自治体行政への参加を進める姿勢が明確に示されています。一方、2026年のマニフェストでは「移民政策」に反対する立場も掲げられており、外国人の受け入れ政策と、すでに日本で暮らす外国人の権利保障を分けて考えていることが分かります。
しかし、外国人市民代表者会議のような制度は、外国人に地方選挙の投票権を与える制度ではありません。2026年の公約や引き継がれた基本政策から、外国人参政権への賛成を断定することも、反対を断定することもできないのが、公開資料に基づく整理です。
2026年8月には党名変更も発表され、現在は「いのちの党」として活動しています。今後、外国人参政権について明確な立場を判断するには、党の最新政策、選挙公約、国会での法案提出や議員の公式発言などを確認する必要があります。
「外国人の権利を守ること」と「外国人に選挙権を認めること」は同じではありません。この違いを押さえ、政策の見出しだけでなく、対象者、制度の仕組み、実際に付与される権利まで確認することが、外国人参政権をめぐる議論を正確に理解するための判断基準になります。 (出典: れ いわ 新選 組 外国 人参 政権(Yahoo!ニュース))